一陰一陽これを道と謂う。
[易経 繋辞上伝]
陰陽とは互いに相反しながらも、相補しています。
陰陽は天と地、男と女、昼と夜、動と静などのように
互いに対立する二つの性質に分かれています。(注1.)
その対立の二元性をもって、融合するために螺旋状に
大きく循環しつつ発展、成長へと造化していきます。
そして均衡を保ち存在している自然法なのです。
易経思想では、この陰陽作用による弁証法的働きのことを
「道」といい万象を生み出す源(宇宙生命エネルギー)をいいます。
易経から発した「気学」では「大極」とも言います。
たとえば、夏と冬、春と秋は対立しながら、消長転化し
四季は巡っていきます。
冬が極まれば春が訪れ、さらに夏へと転化、夏が極まれば
秋が訪れ、また冬へと転化していく営み・・・
その季節のなかで生み出されるものは膨大なものです。
私たちの生活や人生においてもこの営みが繰り返されます。
一日のなかでも、夜間、ゆっくり休んで英気を養うことは
「陰」にあたり、昼間、精いっぱい活動するのは「陽」です。
自然の営みのように、休むべき時に休まないでいると
バランスを崩して、心身の病に至ることは必然です。
現代人の生活にこの陰陽思想がたいへん大切だと思います。
私自身、活動しすぎて疲弊し、「うつ症状」になることが
あるので、休養は食事以上に重要と痛感しているのです。
(注1.)
[必ずしも陰陽は固定的なものでなく、相対的に陰と陽は
変化していく性質のものです。とくに身体部分など。]
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